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 群馬大病院で肝臓手術を受けた患者が相次いで死亡した問題で、外部の有識者でつくる医療事故調査委員会は29日、日本外科学会に医学的な検証を委託し、同じ期間に肝臓を含む消化器の手術後に病院内で死亡した全症例64人分を調べることを発表した。問題が指摘されている40代の男性医師(退職)が執刀した手術では術後に30人が死亡しており、約半数を占めている。

 調査委は学会からの報告を受け、4月にも報告書をまとめる予定。

 会見した上田裕一委員長(奈良県総合医療センター総長)によると、学会が調査対象としたのは、男性医師が群馬大病院で手術を執刀した2007~14年度に、消化器外科で実施された手術約6700例のうち、問題の有無にかかわらず院内で死亡した64人について。診療体制などを調べるには、男性医師が担当した手術だけを対象とするのは適切でないと判断した。64人の手術を執刀した医師は男性医師のほかに14人。

 また上田委員長は、今月20日に調査委が男性医師から聞き取りをしたことを明らかにした。男性医師は、術後の死亡例については病院内の検討会や会議の場で情報を共有していたと説明したという。

 上田委員長は「マンパワーが足りないなど、病院の診療体制に問題があったと考えている」と話した。(竹野内崇宏)