カニやエビ、ホタテなど正月料理に定番の海産物が今年は軒並み高い。不漁や円安、中国での需要増も影響しているようだ。

 買い物客でにぎわう名古屋駅そばの柳橋中央市場。名古屋市中村区の岩切豊子さん(62)は、北海道産の生ホタテの箱詰め1キロを買った。4千円。

 「お正月だし豪華な物を、と思って来たが、昨年よりも高くて驚いた」

 店主(62)によると、ホタテの価格は昨年の約2倍に高騰。「近年、北海道産は中国で人気が高く、国内で品薄になり値段が上がった」という。

 焼き物として人気のクルマエビも、輸入物が前年の1キロ約3千円から4500円に上がった。不漁に加えて、円安の影響を受けたという。店主は「正月相場でお客さんは高値の商品も買ってくれるが、値上がりは痛い」とこぼす。サケやイクラ、タラバガニも値上がりしているという。

 名古屋・大須のスーパー「生鮮食品館サノヤ」でも、この冬、ロシア産のタラバガニを1割ほど値上げせざるを得なかった。1キロ5800円。「思った以上に仕入れ値が上がった」と黒宮利生・総務部長(74)は話す。消費者の負担をできるだけ抑えようと、やはり仕入れ値が上がった米国産のカズノコは、人件費を削って値段を据え置いた。

 値上げは海産物だけではない。A4和牛の今月の卸売価格(東京市場、28日現在)も1キロ2716円と前年比で2割以上上がった。JAあいち経済連によると、畜産農家の後継者不足などによる出荷頭数の減少が、原因とみられるという。

 「正月のすきやきやしゃぶしゃぶを楽しみにしている家庭も多い」と黒宮さん。サノヤでは店頭価格を据え置いているが、「年内は何とかなったが、さらに卸売価格が上がれば、年明けはどうなるかわからない」と話している。(黒田健朗)