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■イチオシ RIO2016

 「ボールに触りません。ジャンプもしない。少なくとも1月いっぱいは」。昨夏のワールドカップ(W杯)で6位と健闘したバレー全日本男子。そのエースに駆け上がり、旋風を巻き起こした石川祐希(20)=中大2年=は、意外にも地味な正月を送っている。

 リオ五輪出場の最後のチャンスとなる日本開催の世界最終予選まで5カ月。清水(パナソニック)や柳田(サントリー)ら全日本の先輩たちは、9日に再開するプレミアリーグで3月まで試合勘を研ぎ澄ませていくというのに、石川は静かに「冬眠」している。

 あえて意地悪な質問をぶつけた。「リオ五輪を目指す上で中大でバレーをする選択はベストか」。すぐに返ってきた彼の返事は、迷いのないイエスだった。

 「いま、必要なのは体作りなんで」。この時期、石川がボールに触らず、ジャンプもしないのは、1年前に発症したジャンパーズニー(膝蓋腱炎〈しつがいけんえん〉)を治すため、そして基礎体力の強化を重んじる中大の育成方針によるところが大きい。

 東京都八王子市の中大体育館に石川を訪ねたのは、全日本選手権準々決勝で東レに完敗した翌日の先月21日だった。全日本大学選手権で2連覇し、学生に敵なしの中大でも、プレミア勢上位には歯が立たなかった現実にどう向き合ったのか。