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 大阪を「副首都」に――。松井一郎大阪府知事と吉村洋文大阪市長は仕事始めの4日、各所でこんなアピールをして回った。ただ、イメージが定まらず、議論はいささか独走気味だ。国の省庁などの移転を目指す他府県や経済界からは、戸惑いの声も聞かれた。

 「東西二極の一極を担う『副首都大阪の確立』が求められている」。松井氏は4日午前、大阪府職員への年頭のあいさつで力を込めた。午後からの関西経済界との新年互礼会でも、スピーチは「副首都化」に終始。「首都に対して副首都の機能、定義、概念を見える形で作り上げていく1年にしたい」と強調した。

 昨年5月の住民投票で、大阪維新の会の看板政策だった大阪都構想は廃案になった。再挑戦にあたり、その目的として浮上したのが、中央省庁の移転などを含む「副首都大阪の確立」だ。ただ、副首都が何なのかはあいまいだ。府は国に特許庁や中小企業庁の移転を求めるが、松井氏はこの日、記者団に「まるまる全部移転は非常に難しい。東京の力を奪っても仕方がない」と語った。移転はあくまで一部という考えだ。

 オール関西での取り組みというわけでもない。吉村氏は4日の会見で「大阪がまず軸でやっていくのが大事」「他都市の参入を促して、関西広域的にやっていくという考えは、今の段階ではない」と述べ、当面は大阪単独で副首都化を進める考えを明確にした。

 松井氏は互礼会で関西経済界に「ご意見を聞きながら(定義などを)作りあげたい」と秋波を送ったが、反応は微妙だ。大阪商工会議所会頭の尾崎裕・大阪ガス会長は、副首都化を「正直言ってよくわからない」とした上で、「東京だけがすべての中心ではなく、分散させるという発想であれば賛成だ」と述べた。

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