名古屋市内の主要百貨店が4日発表した2015年の売上高(速報値)で、JR名古屋高島屋が老舗の松坂屋名古屋店を上回り、初めて百貨店の「地域1番店」になった。高島屋は15年2月の決算期、同3月の年度末ですでに首位になっていたが、暦年でも達成した。他店が軒並み前年割れする中で、高島屋の一人勝ちが鮮明だ。

 高島屋の売上高は前年比3・1%増の1293億円、松坂屋は同0・4%減の1254億円。14年は松坂屋が5億円リードしていたが、15年は高島屋が逆転し、39億円の差をつけた。「一昨年から続く高級ブランドや食料品などの売り場改装に加え、開店15周年イベントなどが集客につながった」(広報)という。

 主要5社の売上高の合計は、前年比0・2%減の4200億円。高島屋を除く4社は前年割れだった。各社とも外国人客向け売上高は2倍前後に増え、高額商品も比較的堅調だったが、暖冬で冬物衣料品が伸び悩んだ店が多かった。

 消費増税などの影響で、個人消費が全体的に力強さを欠く中、各社は客を呼び込もうと、てこ入れを進めている。松坂屋は昨年秋、家電量販店のヨドバシカメラを誘致。直営売り場を削ったことで12月の売上高は前年同月比0・7%減ったが、ヨドバシ効果で入店客数は7・2%増えた。不振が続く丸栄にも今年3月、訪日客に人気の総合免税店ラオックスが出店する。

 一方、名駅地区では三越伊勢丹ホールディングスが今年3月、新業態の中型店「イセタンハウス」を開業する。高島屋も17年春、今の百貨店の隣に建設中の高層ビルに専門店街「ゲートタワーモール」をつくる予定。売り場面積を1・5倍に広げ、さらにライバルを引き離す構えだ。(鈴木毅)

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