[PR]

 北朝鮮の「水爆実験成功」の発表に関し、各国から懸念の声が相次いだ。

 中国外務省は6日午後、「北朝鮮が国際社会の普遍的な反対を顧みず、再び核実験を行った。中国政府は断固反対する」との声明を発表した。また、同省の華春瑩副報道局長は同日午後の定例会見で、「事前に何も知らされていない」と述べ、北朝鮮側から核実験実施の事前通報はなかったことを明らかにした。

 華副報道局長は駐北京の池在竜・北朝鮮大使を同省に呼び、「厳正な申し入れ」を行うとも述べ、「朝鮮半島の非核化の実現と核拡散防止、北東アジアの平和と安定の維持は中国の揺るぎない立場だ」と改めて中国の基本原則を強調し、6者協議の再開を急ぐよう関係国に働きかけていく方針を示した。(北京=倉重奈苗)

     ◇

 米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のプライス報道官は5日深夜、北朝鮮が水爆実験を実施したかは現時点では確認できないとしつつ、「国連安全保障理事会のいかなる決議違反も非難する」との声明を発表し、北朝鮮が地域の緊張緩和に向けた国際的な義務を果たすよう求めた。

 プライス氏は「米国は北朝鮮を核保有国としては認めない」と改めて指摘。北朝鮮が今後いかなる挑発的な行動をとっても、韓国を含むアジアの同盟国を米国が守る考えを強調した。(ワシントン=奥寺淳)

     ◇

 ロシア外務省は6日、事実であれば国際法と国連安保理決議に違反していると批判する声明を発表した。

 ザハロワ外務省報道官は声明の中で「注意深く技術的なデータを分析している」としたうえで「事実が確認されれば、北朝鮮の核兵器開発の新たな一歩であり、国際法と国連安保理決議の重大な違反である」と指摘。「朝鮮半島情勢の緊張を伴う」と非難した。

 一方で関係国に対しては、北東アジアの緊張が制御不能になるような行動を避けるよう、自制を求めた。

 ロシア議会のコサチョフ上院国際問題委員長は6日、ロシアの安全保障を直接損なうとして非難した。

 コサチョフ氏はフェイスブックへの書き込みで、ロシアが北朝鮮と国境を接する隣国であることを指摘。「平壌からウラジオストクまで700キロ以下で、実験現場からはその3分の1以下だ。北朝鮮の行動は、我が国の国家安全保障を直接損なっている」と強調した。(モスクワ=駒木明義

     ◇

 フランス大統領府(エリゼ宮)は6日、北朝鮮の核実験について、「国連の安全保障理事会の決議に違反する、受け入れがたい行為だ」と非難し、「国際社会の強い反応を呼びかける」とする声明を発表した。(パリ=青田秀樹)

     ◇

 NPTに加盟せず核兵器の保有を続けるインドの外務省は6日、コメントで実験を非難したうえで「北東アジアと近隣国の間に存在する核拡散の輪に対する我々の懸念は、深く知られている」と続け、北朝鮮の核開発に中国やパキスタンが関与しているとの見方を示した。

 インドは中国やパキスタンに対抗するかたちで1974年と98年に核実験を行い、国際社会の非難を浴び、民生用の原発開発への国際協力も止まった。

 だが、インドの原発市場の将来性に目を付けた米国が方針を転換し、2008年に原子力協定を締結。日本も安倍晋三首相が昨年12月に訪印し、協定を締結することで大筋合意した。(ニューデリー=貫洞欣寛)

     ◇

 オーストラリアのビショップ外相は6日、「豪州は、この挑発的で危険な行為を可能な限り強く非難する。北朝鮮がならず者国家であり、国際的な平和と安全に対する脅威であり続けていることが確認された」と強く非難する声明を出した。「豪州はこの懸念を直接、北朝鮮政府に伝える。韓国の安全保障と我々の地域の安定を支えるため、友人やパートナーたちとの協力を続ける」などとしている。(シドニー=郷富佐子

     ◇

 欧州連合(EU)のモゲリーニ外交安全保障上級代表は「事実であれば、国連安保理決議によって定められた北朝鮮の国際的義務の重大な違反であり、北東アジア地域における平和と安全への脅威になる」と北朝鮮を非難し、国際社会との対話に戻るよう求める声明を発表した。

     ◇

 北朝鮮と友好関係にあるインドネシアの外務省は6日、「水素爆弾の実験に深い懸念を抱いている」「包括的核実験禁止条約(CTBT)とその精神に違反しており、国連安全保障理事会の複数の決議に基づいて北朝鮮が持つ義務にも明確に違反している」と声明を出した。

 一方、「地域の平和と安定、発展のため、すべての関係国・機関が自制して、外交と対話を進めるよう求める」とも述べて、北朝鮮に配慮をみせた。

 インドネシアは北朝鮮と友好関係にあり、昨年4月にインドネシアで開かれたアジア・アフリカ会議60周年記念会議には、金永南・最高人民会議常任委員長が出席した。(ジャカルタ=古谷祐伸)

     ◇

 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は、北朝鮮の核実験について、「地域と国際社会の安全を損ない、国連安保理決議の明らかな違反になる」と非難。北朝鮮に対して、国際的な義務の順守と核兵器や大陸間弾道ミサイル計画の完全な放棄を求めた。

こんなニュースも