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 阪神・淡路大震災で壊滅的な打撃を受けた神戸市長田区周辺のケミカルシューズ業界に、活気が戻りつつある。生産量は今も震災前の半分以下だが、独自のブランドを立ち上げ、後継者の育成にも取り組む。

 「もうすぐ納期。みんな急がなあかんよ」。電動ミシンの音が響く中、ベテラン縫製工の高木好子さんの声が飛んだ。長田区のケミカルシューズメーカー「三福」。本社2階の「高木ミシン室」と呼ばれる一角では、4人の縫製工がミシンに向かう。

 高木さんは約50年前、高校卒業と同時にケミカルシューズの縫製工に。22歳で結婚すると、自宅で長女千夏さん(44)の世話をしながら居間でミシンを回した。朝から深夜まで、1日約400足分。「長田では靴の仕事に就くのが当たり前やった。街全体が靴工場やったからね」

 当時、JR新長田駅周辺には小…

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