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 福岡県警は8日、昨年1年間に指定暴力団を離脱した県内の組員(ヤメ暴)は127人で、前年の65人からほぼ倍増し、過去最多だったと発表した。離脱の主な理由は家族への思いや組織への不満など。県警は、工藤会(本部・北九州市)の最高幹部を相次いで逮捕した「頂上作戦」の影響が、他の組織にも波及しているとみている。

 組織犯罪対策課によると、127人のうち工藤会が49人(前年比33人増)と最も多く、道仁会31人(同16人増)、山口組15人(同増減なし)、福博会14人(同5人増)と続く。工藤会以外の組でも離脱者が増えていることについて、同課は「頂上作戦や、暴排運動の高まりが影響している」と分析する。

 県警が127人に離脱理由を聞き取ったところ「家族に迷惑をかけたくない」など家族への思いが3割を占め、「生活が苦しい」や「組織に不満がある」などもあった。離脱者は30~40代が7割を占めた。

 県警は暴力団対策法が施行された1992年以降、745人の組員の離脱を支援してきた。離脱を希望する組員がいると、所属する組の組長に「離脱承認書」への署名・捺印(なついん)を求めるなどし、就労も支援する。県警が支援に携わって就労できた離脱者は昨年10人で、過去最多だった。組員が自分で就職先を見つけてから、警察に離脱支援を求めるケースもあった。主な就労先は、土木・建築関係や販売、運送、人材派遣という。

 一方、離脱しても組に戻ったり、離脱後の生活苦で犯罪に手を染めたりするなど課題もある。同課幹部は「就労を支援して組員を社会復帰させ、普通の社会の一員に戻ってもらうようにしたい」と話す。(緒方雄大)