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 母と過ごした年月を、失ってからの年月が追い越す――。21歳の時、阪神・淡路大震災で母親を亡くした神戸市東灘区の山本広美さん(42)が、震災から21年となる17日の追悼式典で、遺族代表として言葉を述べる。「20年以上がたち、やっと親が死んだことを直視できるようになった。東日本大震災の遺族にも、無理して立ち直ろう、がんばろうと思わないでほしい」と語った。

 震災では、東灘区の山本さんの自宅が全壊。1階で寝ていた母啓子さん(当時45)が下敷きとなって亡くなった。前日から兵庫県姫路市の祖母宅にいた山本さんは急いで戻ったが、神戸に近づくにつれ「異次元に迷い込んだような」景色になった。

 「母が避難している」と思い込んでいた東灘区内の高校に向かうと、体育館には前日に夕飯を共にした啓子さんの遺体が安置されていた。

 一人っ子だった山本さんにとっ…

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