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 物価上昇に賃金の伸びが追いついているかどうかを示す昨年11月の実質賃金指数は5カ月ぶりに前年同月を下回った。ボーナスなどの特別給与が落ち込み、1人当たり平均の現金給与総額は前年同月から横ばいだった。賃金上昇の鈍さは、個人消費の先行きにも影響しそうだ。

 厚生労働省が8日、昨年11月の毎月勤労統計調査(速報)として発表した。実質賃金指数は前年同月比で0・4%下落。現金給与総額は平均27万4108円で、基本給などの所定内給与が同0・5%増の23万9818円、残業代など所定外給与が同1・1%増の2万193円だった。一方、冬の賞与など「特別に支払われた給与」は同8・6%減の1万4097円。基本給などの緩やかな伸びは続いているものの、物価上昇には追いついていない。

 産業別の現金給与総額では、医療・福祉(前年同月比7・1%減)、運輸業(同3・6%減)で落ち込みが大きく、いずれも特別給与が大きく減った。

 実質賃金指数は今月下旬発表の確報値で修正される可能性もあるが、SMBC日興証券の宮前耕也氏は「基本給の伸びが頭打ちになってきたことで、実質賃金は減少が続くおそれがある。消費にはマイナスだ」と指摘する。(北川慧一)

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