神戸女学院大学(兵庫県西宮市)の学生らが、フィリピンの貧困地区で暮らす子どもをモデルにしたファッションショーに取り組んでいる。華やかな舞台に立つ経験を通じて、自信をつけてもらい、夢や希望を広げるきっかけにしてほしい――。そんな願いを込め、昨年夏に続き、2月にもショーを開催する。

 企画の中心となっているのは同大3年の西側愛弓(あゆみ)さん(20)。もともとおしゃれが好きで、海外のストリートファッション誌を作ろうと、2014年1~2月にニューヨーク、夏に欧州4カ国などを撮影旅行した。蝶(ちょう)ネクタイで小粋に装う男性や赤いコートをさっそうと着こなす女性にレンズを向け「自分らしいファッションで、生きることそのものを楽しんでいるように感じた」。

 ネットで資金を募り、昨春、ファッション誌を発行。「自分には取りえがない」と悩むこともあったが、ファッション誌作りを通して世界が広がり、自信や意欲がわいてきた。

 新たな挑戦として、貧困にあえぐ子どもたちがモデルになるファッションショーの企画を思い立った。欧州旅行時に立ち寄ったアフリカのモロッコで、ボロボロの服をまとい金銭をねだる子どもたちの姿に衝撃を受けた。カラフルな衣装があふれる欧米の街と正反対の世界に触れ、「かわいい服を身につけランウェーを歩くことでワクワク感を持ってもらいたい。子どもたちの夢や世界を広げるきっかけ作りをしたい」と心に決めた。

 フィリピンに貧困で苦しむ子どもが多数いると知り、支援団体に企画書を送り協力を求めた。いくつかの団体からは「勉強や職業のための技術の習得が優先」と断られたが、NPO「国境なき子どもたち」(事務局・東京)が「他人から注目されることがない子どもにとって、壇上で拍手を浴びる経験は、人生を切り開く力を育む機会になる」(事務局の清水匡さん)と理解を示し、現地の子どもたちとの橋渡し役をしてくれた。