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 バブル崩壊後に売り上げが低迷していた浦和競馬が息を吹き返している。経費節減と他の競馬場との連携で、2009年度に累積赤字を解消。その後も売り上げを伸ばし、今年度上半期は前年度同期比約10%増の売り上げだ。埼玉県内の公営ギャンブル5場の中でも「最後尾」だったが、他の4場を差す勢いだ。

 12月2日、浦和競馬でも最も格の高いレース「浦和記念」が開催された。中央競馬の強豪馬も出走。住宅街に囲まれた競馬場内は、5千人を超える人でにぎわった。中高年の男性が多いが、家族連れやカップルの姿も目立つ。場内では「畜産フェア」も開かれ、栃木県産のおつまみベーコンや埼玉県産の牛焼き肉をほおばる人も。

 競馬仲間に連れられ、初めて浦和競馬場に来たという草加市の会社員鈴木友美さん(27)が「こんなに女の人や子どもがいる地方競馬場なんてない」と教えてくれた。「来い! 来い!」。白熱したレース展開に、つい声が出てしまったという鈴木さん。的中馬券を手に笑顔で払い戻しに向かった。

 1991年のバブル崩壊後、地方競馬は苦境にあえいだ。88年に31場あった競馬場は現在17場に。浦和競馬も2001年度に累積赤字約25億円を抱え、川口オートや戸田ボート、大宮競輪、西武園競輪の県内の公営ギャンブル5場で最大に。他の4場と比べ、1日当たりの売り上げが最下位の「お荷物」になり、県議会では廃止論議も起こった。

 会社員らのアフター5を狙い、ナイター競馬に活路を見いだす競馬場もあった。しかし浦和競馬は住宅密集地にあり、ナイター開催はできない。手探りでの経営再建が始まった。

 県とさいたま市が出資し、浦和競馬を運営する県浦和競馬組合は徹底して経費を抑えた。レース開催日数を91年度の年間62日から10年度には44日に削減。賞金も削り、場内で働く従事員の日給を約半分に。外注していた警備や清掃は職員が自ら行うようにした。

 回復の決め手となったのが03…

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