12日のニューヨーク商業取引所では原油先物相場の値下がりが加速した。国際指標となる「米国産WTI原油」の先物価格は一時、1バレル=30ドルの大台を割り込んで29・93ドルまで下がり、2003年12月以来約12年1カ月ぶりの安値水準となった。終値は前日より0・97ドル安い1バレル=30・44ドル。終値ベースでも30ドル割れが目前に迫っている。

 市場では、中国経済の減速などで世界的に原油の供給が過剰になるのではないかという見方が根強く、売りに歯止めがかからない。12日は新しい取引材料はなかったが、前日に複数の米国の金融機関が「米原油の先物価格が1バレル=20ドルに下落する」とする見通しを公表し、これも下落に拍車をかけている。

 米国のシェールオイルの生産はなお高水準で推移しており、供給過剰の懸念につながっている。原油安はガソリン安などを通じて家計にとって恩恵となるが、石油大手などのエネルギー関連企業の業績を悪化させるため、世界的な株安の要因にもなっている。(ニューヨーク=畑中徹)

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