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 インドネシアの首都ジャカルタの中心部で、14日午前10時50分(日本時間同日午後0時50分)ごろ、複数の爆発と銃撃戦が相次いで起き、巻き込まれた民間人2人が死亡、実行犯とみられる5人も死亡した。過激派組織「イスラム国」(IS)が14日、犯行声明をインターネットに公開した。警察は、ISの支持者によるテロの可能性が高いとみて捜査している。

 現場はジャカルタ中心部のタムリン通り沿いにあるショッピングセンター「サリナ」前。ビジネスマンや買い物客でにぎわう場所で日系企業の事務所も多い。

 警察によると、実行犯は男5人のうち3人がサリナ前にある警察の詰め所と、通りを挟んだ隣のオフィスビル1階にあるカフェ「スターバックス」前で手投げ弾2発を爆発させた後に死亡した。自爆した可能性がある。別の2人は、駆けつけた警察との銃撃戦で射殺された。爆発や銃撃に巻き込まれてインドネシア人男性1人とカナダ人男性1人が死亡、20人が負傷した。

 犯行声明は「ISインドネシア支部」の名で、「十字軍とその警護を担う約15人を殺害した」などと主張。外国人や警察を狙った犯行だったことを示唆している。

 警察の報道官も「警察や外国の関係先を狙うなどの手口から、IS系の過激派による犯行の可能性が強く疑われる」と述べた。

 その後の捜索で、現場周辺からは大小6個の爆弾も見つかったほか、死亡した実行犯の持っていた銃1丁も押収された。

 在インドネシア日本大使館によると、ジャカルタで在留届を出した日本人は約1万1千人。事件に巻き込まれた日本人はいない。

 インドネシアでは、2009年にジャカルタの高級ホテルで8人が死亡したイスラム過激派の爆破テロ以来、大規模なテロは起きていなかった。ただ、国内には1千人を超すIS支持者がいるとみられている。当局はテロの情報があるとして昨年暮れから警戒を強めており、昨年末に中国のウイグル族の男を含むIS支持者11人を逮捕していた。

 ジョコ大統領はこの日、「事件の犠牲者を悼み、民衆の間に恐怖を生み出した行為を非難する。警察や関係当局には捜査を命じており、市民はこのテロ行為を恐れるべきではない」との声明を、出張先のジャワ島チルボンで出した。(ジャカルタ=古谷祐伸、ドバイ=渡辺淳基)