【動画】転落した大型バスのつり上げ作業が始まった=井手尾雅彦撮影
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 15日午前1時55分ごろ、長野県軽井沢町軽井沢の国道18号(碓氷〈うすい〉バイパス)の入山峠付近で、土屋広さん(65)=東京都青梅市=運転のスキーツアーの大型バス(乗員・乗客計41人)が対向車線を横切り、道路脇約5メートル下の斜面に転落した。土屋さんら運転手2人を含む男性9人と女性5人が死亡し、27人が重軽傷を負った。警察庁によると、死者10人以上の交通事故は1996年以来。県警は、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で捜査を始めた。

 バスは観光事業会社「イーエスピー」(東京都羽村市)が運行し、土屋さんと勝原恵造さん(57)=青梅市=の2人が同社の運転手として乗務していた。同社によると、乗客39人を乗せて14日午後11時に東京都渋谷区を出発し、関越道や上信越道などを経由。途中の野沢温泉などで乗客の一部を降ろし、15日午前7時半ごろに斑尾(まだらお)高原のホテルに到着する日程だった。

 現場はJR軽井沢駅から南東に約2キロ離れた長野、群馬の県境付近。県警の説明では、バスは群馬から長野方面に向けて下り坂の緩い左カーブを走行中、対向車線を横切ってガードレールを突き破り、道路外側の斜面に転落、横転した。フロントガラスが大破し、屋根の一部は潰れた状態になった。当時、積雪や路面凍結はなかったという。

 スキーツアーは旅行会社「キースツアー」(渋谷区)が企画。同社などによると、乗客は首都大学東京の学生ら。「スキー・スノーボード激安&格安ツアー」とうたった同社のホームページなどを見て参加した男性25人と女性14人で、18~32歳という。福田万吉(まんきち)社長は報道陣に「私どもが企画したツアーで事故を起こしてしまい、誠に申し訳ありません」と語った。

 イーエスピーの説明では、事前の行程表では事故現場ではなく上信越道を通る予定だったが、これまでも運転手の判断で一般道を選ぶことがあったという。同社の担当者は「なぜ今回、一般道を通ったのかは分からない。早く着きすぎて、時間調整をしたのかもしれない」と話した。

 運転手2人はいずれも約15年前に大型二種の運転免許を取得。今回の運行では、出発前の14日午後8時ごろに体調確認やアルコール検知をして異常はなかった。事前の計画では2時間ごとに運転を交代する予定になっていた。