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 新国立競技場の旧計画が白紙撤回された問題で、日本スポーツ振興センター(JSC)が、旧計画のデザインを担当した建築家ザハ・ハディド氏側に対し、支払い済みの13億円に加え、今年度分として契約した1億7千万円のデザイン監修業務料は、約半額を支払う方向で調整していることが15日分かった。

 ハディド氏は、新計画として採用された建築家の隈(くま)研吾氏らの建設案は自らの案に似ていると主張し、「JSCから、デザイン料の残額を払う代わりに旧計画の著作権を譲るよう求められた」との声明を出している。これに対し、JSC幹部は同日、「そうした事実はない」と否定した。「契約解除前までの業務の対価は支払うが、著作権の対価としてではない」としている。

 一方、隈氏はこの日、日本外国特派員協会で記者会見し、ハディド氏の指摘に「全く違う」と反論。「ハディド氏は観客席の両端を大きく立ち上げたが、我々は高さを抑えるため水平にしている。基本的に実現しようとしているコンセプトが違うので、全く違うデザインだと分かってもらえると思う」などと述べた。

 ただ、観客席の3段構造や角度、座席の並び方は「合理性などを考えると自動的に似てくる宿命にある」と説明した。(阿久津篤史)