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 今夏のリオデジャネイロ五輪で、ゴルフは112年ぶりに正式種目となった。五輪での「復活」を機に業界はイメージ刷新に乗り出し、政治でも呼応する動きが出ている。

 静岡県御殿場市のゴルフ場「ベルビュー長尾」は昨年4月、気軽にゴルフを楽しめるようにしようと運用ルールを大幅に改めた。

 「ブレザー着用」などのドレスコードは廃止。昼食休憩も挟まずに18ホールを回る「スループレー」を原則にして、レストランも軽食を出す喫茶店に変えた。昼食休憩は接待目的のゴルフなどでは必須だが、ゴルフを楽しむだけなら短時間で効率よくプレーできる方がよいという考えからだ。価格も、キャディーなしで平日5千円程度。赤松陽一支配人は「ゴルフはもう、お金持ちのスポーツではない」と話す。

 低価格化の背景にはゴルフ人口の減少がある。かつて富裕層の娯楽だったゴルフは①1950年代後半、②60年代後半~70年代前半、③バブル期(80年代後半から90年代初め)の3回にわたるブームで、競技人口やゴルフ場が右肩上がりに増えてきた。

 ところが、バブル期にゴルフ場の会員権が投機対象となって高騰。バブル崩壊後は不況で企業の利用も減った。さらに、ゴルフ熱を支えた「団塊の世代」が高齢化し、ゴルフをやめる人も増えてきた。

 業界はゴルフが正式種目に復帰するリオ五輪をきっかけに、老若男女が楽しめる「生涯スポーツ」としてアピール。ゴルファーのすそ野を一気に広げたい考えだ。アマチュアの競技団体「日本ゴルフ協会」の鈴木知行管理部長は「イメージアップは最大のテーマ。ゴルフをしない人にも魅力を伝えていく必要がある」と、五輪の効果に期待を寄せている。