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 阪神大震災から21年が経った17日朝、被災地では犠牲者の遺族らが各地の追悼の場に足を運び、亡き人への祈りを捧げた。

 「1・17のつどい」が開かれた神戸市中央区の東遊園地。同市灘区の中学教諭、和気光代さん(48)は長女の遥香さん(18)と訪れ、震災で亡くした両親に「仕事も子育ても頑張っているよ」と語りかけた。

 あの日、崩れ落ちた実家の中で、父の西浜清さん(当時57)は母の貴子さん(同54)を守るように覆いかぶさり、冷たくなっていた。救出され近くの集会所へ運ばれた貴子さんも後を追うように亡くなった。

 「病院へ搬送していれば助かったのでは」と自分を責め続けたが、97年に長女が生まれてから、両親の死を徐々に受け入れられるようになり、勤め先の中学校で被災体験を語り始めた。娘にも震災があったことを忘れずにいてほしい。そんな思いで、数年ぶりに東遊園地で慰霊の朝を迎えた。

 大阪府高槻市の地道素子(もとこ)さん(65)は、昨年生まれたばかりの初孫、上田菜陽(なのは)ちゃん(0)を初めて連れてきた。震災で亡くなった母の青田万喜子さん(当時68)の名が、東遊園地の「慰霊と復興のモニュメント」の銘板に刻まれている。「震災のこと、母のことを菜陽にも伝えたい」と母の名が刻まれた銘板の前で誓った。

 神戸市長田区の「若松鷹取公園」の慰霊祭には大阪府門真市の会社員、山下規子さん(40)が訪れた。