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 16日に投開票された台湾の立法院(国会)選(定数113)は、総統に当選した蔡英文(ツァイインウェン)主席が率いる民進党が過半数を大きく上回る68議席と大勝した。国民党は改選前の64議席から35議席に減らし大敗。新政党「時代力量」が5議席を得た。毛治国(マオチークオ)・行政院長(首相)は同日夜、馬英九(マーインチウ)総統に辞意を伝えた。

 国民党は与党で政権批判の逆風を受け、総統候補選びをめぐる迷走でも支持が離れた。総統選で落選した朱立倫(チューリールン)主席が市長の新北の選挙区では改選前10議席が2に激減。6議席全て押さえていた北部・桃園でも2に減るなど、強い支持を誇った地域で競り負けた。

 一方、存在感を見せたのが「時代力量」だ。立法院を占拠した「ひまわり学生運動」を支えた法学者の黄国昌主席や、軍のしごきで死亡した兵士の姉の洪慈庸氏、メタルバンドボーカルという異色の経歴の林昶佐氏が小選挙区でベテランの国民党現職を破った。

 こうした情勢を受け、毛氏は「新たな民意が示された」と辞任を申し出た。慰留は受けないとしている。行政院長は総統に指名され、立法院への説明責任を負う。残り任期が5月までの馬氏は16日夜に蔡氏に電話し、「多数の立法委員の支持を得られる院長を任命したい」と協力を求めた。(台北=鵜飼啓