【動画】東京都内では電車が乱れ、駅前でタクシーを待つ人たちの列もできた=岩本哲生撮影
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 週明けの18日の朝、首都圏に降り積もった雪の影響で、東京都心の交通網は運休や遅延などが相次いだ。通勤・通学に混乱が生じたほか、車のスリップ事故や歩行者の転倒事故で消防が出動した。

 今季初の積雪となった東京都心部。東急田園都市線の池尻大橋駅(世田谷区)では正午前になっても、傘をさして並ぶ通勤客や学生らの列が近くの国道沿いまで延びていた。

 ひと駅先の渋谷駅に向かう列車がすでに満員のすし詰め状態となっており、改札内への入場を規制したためだ。スピードを落としたり、各駅停車のみの運行にしたりするため、普段より本数を半分近くまで減らしたのが原因だという。

 近くに住む会社員の男性(37)は午前9時の出社に間に合うように自宅を午前8時に出たが、午前9時半になっても改札内に入れないまま。男性は会社に「遅れます」と電話連絡を入れたうえで、「待っていてもらちがあかないので、渋谷と反対側に向かう電車で乗れそうな駅に向かおうかな」と話した。

 運転見合わせとなったJR青梅線。小作駅(羽村市)では足止めされた通勤、通学客が構内からあふれ、付近のコンビニやハンバーガーチェーン店までいっぱいになった。勤務先とひんぱんに携帯電話で連絡するスーツ姿の会社員や、待ち時間に英語の参考書を読む高校生もいた。

 青梅市の介護職員、川口佳美さん(34)は両手に衣類が入った大きな袋を持ち、震えながら空を見上げていた。「勤務先の介護施設に持っていかないといけないが、3時間以上待たされている。雪道を車で運転するのも不安だし、どうしようもない」

 JR立川駅(立川市)周辺では、足のくるぶしほどの深さまで雪が積もり、作業員らが歩道の雪かきをしていた。タクシー乗り場では、50人以上が列をつくった。

 駅で足止め状態になっていた日野市の会社員、山元真由子さん(57)は「きのうの夜から心配はしていた。何とか行けないかとわずかな希望を持って来たけど……」。2014年の大雪のときは、結局通勤できず、会社を休んだという。今回は「とりあえず待ってみようと思います」。

 都内ではスリップ事故などが相次いだ。東京消防庁などによると午前11時までに計42人が病院に運ばれた。杉並区上高井戸3丁目では軽乗用車が横転し、運転していた男性(67)が右腕の骨が折れる大けが。八王子市中野町では男性(39)が路上で転び、右足の骨が折れた。同市南大沢4丁目でもトラックが横転し、男性運転手(45)が腰椎(ようつい)ねんざの軽傷を負った。

 栃木県警によると、降雪によるとみられるスリップ事故47件、けが人9人を確認。神奈川は39人、埼玉は13人、群馬は7人、茨城は6人だった。千葉県野田市では、スリップ事故を起こしたトラック運転手が頭にけがをした。

 日本道路交通情報センターによると、18日正午現在、首都圏の高速道路は東京外環道の全線、圏央道の境古河インターチェンジ(IC)からあきる野IC、関越道の練馬ICから本庄児玉IC、埼玉県内の首都高などが通行止めとなっている。

 東京都内の公立の小中高校や特別支援学校では、都教育委員会の集計で、八王子市や町田市を中心に計56校が休校を決めた。264校が始業時間を繰り下げたり、終業時間を早めたりと、影響が出ている。

 日野市の多摩動物公園は、18日の休園を決めた。園内では多いところで約15~20センチ積もった。園内は坂道が多く、雪の重みで倒れた木もあることから、営業を見合わせたという。

 東京電力によると、相模原市で約1100軒が停電した。雪の重みで配電線が切れたり、樹木などが配電線に接触したりした可能性がある。都内や埼玉県、茨城県などと合わせて計4万軒以上が停電し、順次復旧している。