天皇、皇后両陛下は18日、お住まいの皇居・御所で、第2次世界大戦の際にフィリピンで父親を亡くした遺族と懇談し、「ご苦労でしたね」といたわった。両陛下は26日からフィリピンを公式訪問し、戦没者を慰霊する。

 懇談は非公開で行われ、終了後に遺族らが取材に応じた。三重県桑名市の伊藤早苗さん(75)は、父がベニヤ板製の船「震洋(しんよう)」で特攻したことを話した。両陛下は「大変なことでしたね」と気遣ったという。ルソン島での戦闘で父を亡くした秋田県大館市の仲沢誠也さん(71)は、「戦後、母1人、子1人で大変でしたね」とねぎらいの言葉をかけられたという。

 両陛下はフィリピン訪問中の29日、日本政府が建てた慰霊碑を訪れ、戦没者を追悼する。伊藤さんと仲沢さんも立ち会う予定で、両陛下に「亡くなった方々も安心すると思います」と伝えた。戦争体験の継承も話題になり、天皇陛下は「戦争のことを正しく語り継ぐことが平和につながると思います」と語ったという。(伊藤和也)