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 長野県軽井沢町でスキーツアーの大型バスが道路脇に転落した事故で、重体だった千葉県松戸市の大学生並木昭憲さん(21)が18日夜、入院先の長野県佐久市内の病院で死亡した。県警が19日、発表した。死因は脳挫傷。この事故での死者は15人となった。

 亡くなった法政大4年の並木さんは、同大キャリアデザイン学部教授で教育評論家の尾木直樹さんのゼミに所属。ゼミの仲間とともにバスツアーに参加して事故に遭い、重体のまま長野県佐久市内の病院に入院していた。

 並木さんが亡くなったことが報道された19日未明、尾木さんは自身のブログを更新。「夢と希望が最大にまで膨らんでるとき 突如降ってわいたような事故に 命 奪われました……」とつづった。ゼミの学生はツアーに計10人参加。並木さんは4人目の犠牲者となった。「一瞬にして 四人ものゼミ生 自慢の宝物 奪われるとは……」

 千葉県松戸市にある並木さんの自宅近くの男性(72)は「ショックです。残念でならない。英語が好きで、学校の先生になりたいという希望を持っていたようだ。みんな将来を楽しみにしていたのに」とうつむいた。

■警察、車体の検証開始

 県警は19日、バスのメーカーの関連施設で、事故を起こした車体の検証を始めた。午前11時、長野県警の捜査員やメーカーの技術者計約20人が花を供えて黙禱(もくとう)した後、バスの車体にかけられていたシートを外し、バスの脇に棒を立てて車高を調べたり写真を撮ったりした。捜査関係者によると、車体の破損の状況や転落現場の手前の路面に残るタイヤ痕などから、バスは転落現場の100メートル以上手前から制限速度の50キロを超す速度で車体を左右に傾かせながら走行していたとみられる。

 一方、バスを運行した「イーエスピー」(東京都羽村市)の高橋美作社長は19日、並木さんが入院していた病院を訪れた。他の被害者や家族にも会うことができなかったという。「改めて事の重大さを痛切に感じています。申し訳ありませんでした」と話した。