政府が提出した総額3兆3213億円の2015年度補正予算案が20日の参院本会議で、自民、公明両党などの賛成多数で可決・成立した。民主党、共産党、維新の党、おおさか維新の会などは反対した。与党は22日に安倍晋三首相の施政方針演説など政府4演説を行い、26日から16年度予算案の審議を始める考えだ。

 補正予算は、低所得の高齢者1人あたり3万円を配る臨時給付金や「1億総活躍社会」実現に向けた緊急対策費、環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意を踏まえた農林水産業の支援策といった国内対策が中心。17年4月に消費税率を10%に引き上げる際に導入する軽減税率対策として、中小企業の相談窓口設置費用も盛り込まれた。

 採決に先立つ討論では、野党が臨時給付金などをやり玉に挙げ、「緊急性の低い予算が多いバラマキで、ひとえに夏の参院選対策であることは誰の目にも明らかだ」(民主・西村正美氏)と批判。与党は「日本が大きく飛躍する第一歩を踏み出すための予算だ」(自民・宇都隆史氏)と評価した。

 16年度予算案は4年連続で過去最大を更新し、一般会計の総額は96・7兆円。社会保障費の膨張もあるが、土地改良事業の増額など補正予算同様に参院選を意識した内容も目立つ。自民、公明両党の幹事長と国会対策委員長は20日朝、東京都内で会談し、16年度予算案の3月末までの成立をめざす方針で一致した。

■2015年度補正予算の主な内容

【歳出総額】           3兆3213億円

1億総活躍社会の実現       1兆1646億円

 ・低年金の高齢者への臨時給付金   3624億円

 ・地方創生加速化交付金       1000億円

 ・介護施設の整備加速         922億円

 ・介護人材の育成・確保        444億円

 ・保育所などの整備          511億円

TPP政策大綱実現に向けた施策    3403億円

災害復旧・防災・減災事業       5169億円

復興の加速化など           8215億円

 ・除染事業の追加           783億円

 ・被災事業者の自立支援        228億円

 ・廃炉・汚染水対策          156億円

その他                6597億円

 ・テロ対策・伊勢志摩サミット対応   144億円

 ・マイナンバーカードの早期交付    283億円

 ・軽減税率の相談窓口設置       170億円

地方交付税交付金         1兆2651億円

国債費などの減額        ▼1兆4467億円

〈▼は減額、金額は四捨五入〉