バチカン(ローマ法王庁)は22日、戦国キリシタン大名の高山右近を「福者」に認定したと発表した。カトリックで「聖人」に次ぐ崇敬の対象だ。日本の聖人や福者はこれまで、長崎で処刑された「日本26聖人」といった例があるが、単独では初めて。

 「福者」となるには、殉教者であるか、病気を治したといった「奇跡」の認定が必要。高山右近は、(キリスト教への)憎悪のもとで命を落とした殉教者と認定され、フランシスコ法王が承認したという。

 高山右近は今の大阪府豊能町高山に生まれ、少年時代に洗礼を受けた。戦国武将として織田信長や豊臣秀吉に仕えた。秀吉のバテレン追放令でも信仰を捨てず、領地と財産を失って加賀藩の前田利家に保護された。徳川家康による1614年の禁教令で国外追放となり、翌15年にマニラで病死した。

 「列福」に取り組んできた日本カトリック司教協議会は「右近は、戦国武将たちのパワーゲームを離れ、社会で認められる富や権力、名誉が、実ははかない、一時的なものに過ぎないことを見抜いた」とのコメントを出した。(パリ=青田秀樹)