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 女性の検察官が活躍の場を広げている。虐待を受けた子どもから被害を聴き取る女性だけの専門チームが全国で初めて大阪地検にできた。女性検事は5人に1人の時代となり、特捜部長ら幹部への起用も相次ぐ。「男社会」の検察組織も変わろうとしている。

■子どもの心ほぐす

 ソファに座る幼い女の子に女性検事が人体のイラストを示す。頭から順に「ここは何て呼んでるの?」と指さす。「目、口、胸、おなか……」と女の子。検事は優しい口調で問いかけ、性的虐待の被害をゆっくり少しずつ聴いていく。

 大阪地検・高検の女性検事による「司法面接研究チーム」。ベテラン2人と若手3人からなる。虐待を受けた子どもが話しやすい環境を整えようと昨年4月、全国に先駆けて発足した。

 親に暴力をふるわれた幼い子は「ママがボーンして、ドーンした」というように、あいまいな説明しかできない場合があるという。チームを率いる高検の田中嘉寿子(かずこ)検事(51)は「子どもの心をほぐしながら少しずつ話を進める。暗示や誘導を避け、つたない言葉も言い換えないよう心がけています」と語る。

 「司法面接」とは、犯罪にあったり目撃したりした子どもから、訓練された検事らが状況を正確に聴き取る方法で、1980年代から英米を中心に普及。捜査機関や児童相談所の度重なる聴取で心の傷が深まり、記憶が混乱するのも防ぐため原則1回で済ませる。

 大阪のチームは児童虐待防止に取り組むNPOの研修にも参加し、ノウハウを学んだ。これまで傷害や暴行、強制わいせつなど十数件の事件で聴き取りをした。メンバーは録画を見返し、改善点を話し合う。

 高松地検も昨年10月、司法面接によって子どもから虐待被害の聴き取りを実施。警察と児童相談所の関係者が別室のモニターで見守った。被害児童の負担を減らすため、警察と児相、検察が別々にやってきた聴き取り作業を一本化する試みだ。ここでも、聴き取り役は女性検事が務めた。

 大阪府内で2014年に警察が…

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