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 この冬一番の寒波に見舞われた24日、九州・山口全域で大荒れの天気となり、雪や強風による交通の乱れや事故が相次いだ。水道管凍結などの被害も各地で出た。

 JR九州によると、JR長崎線と佐世保線を走る特急が博多―佐賀間で折り返し運転するなどした。この影響で一時、5本の特急が途中の駅で停車。24日午後11時現在、佐賀県江北町の肥前山口駅で佐世保方面行きの特急1本が止まったままになっている。雪でバスの代替運行もできず、一部の乗客は車内で夜を明かすことになる可能性がある。同駅では足止めされた乗客に毛布を提供。長崎県佐世保市の会社員男性(30)は「佐世保で25日朝から仕事があるので早く帰りたい」と疲れた表情で話した。

 また、久大線や肥薩線などの路線で終日運休となる区間が出たほか、山陽新幹線や九州新幹線でも運休や遅れが続いた。福岡市のJR博多駅では、運行情報を伝える電光掲示板をにらむ人の姿が目立った。長崎県対馬市の長瀬正之さん(73)は、24日から2泊3日で北陸地方へのツアーに参加予定だったが、雪でツアーが中止に。「金沢市の兼六園の雪景色が見られそうだと喜んでいたが、降りすぎた」と苦笑いした。

 西日本高速道路によると、九州道や大分道など各地の高速道路で複数区間が通行止めとなり、高速バスも30路線以上が終日運休。空の便でも、日本航空が午後8時までに羽田と九州各地を結ぶ便を中心に122便、全日空も午後8時40分までに170便の欠航を決めた。

 また冷え込みの影響で、福岡市では午後3時までに水道管の凍結で水が出なくなるケースが323件確認された。北九州市上下水道局には午後4時半現在、水道管凍結の問い合わせが計251件、破裂の問い合わせが計14件寄せられ、職員が対応に追われた。

 福岡市や長崎市は25日も大雪の恐れがあるとして小中学校や幼稚園を臨時休校する。

■スリップ事故多発、強風被害も

 雪や寒さ、強風の影響による事故なども相次いだ。

 24日午前0時過ぎ、福岡県大野城市上大利(かみおおり)4丁目の県道で、転倒した原付きバイクに後続の乗用車が追突するなどし、計11台が絡む事故があり、福岡県警によると、20代の男性2人が腕や足などに軽傷を負った。凍結した路面でスリップしたとみられるという。

 山口県宇部市では24日午前、国道2号でトラックがスリップして横転し、運転手の男性が軽いけが。福岡県小郡市では同日午後1時ごろ、宝満川沿いの道路から軽乗用車が約5メートル下の土手に転落し、運転していた男性(67)が首にけがをした。雪の影響で道路がよく見えなかった可能性があるという。大分県宇佐市では同日夕、犬の散歩中の男性(56)が道路に積もった雪で滑って転倒し、右手首の骨が折れる重傷を負った。

 また、福岡県防災企画課によると、24日午後、北九州市門司区の住宅の屋根のトタンが強風で飛ばされた。けが人はなかった。

 同日午前6時ごろには、福岡、佐賀県境にある九千部(くせんぶ)山(847メートル)の山頂から「6人で歩いてきたら動けなくなった」と110番通報があった。佐賀県側の消防が午前7時20分ごろに6人を見つけて病院に搬送し、大きなけがはなかった。山頂付近は当時、30センチほどの積雪があった。福岡県警などによると、6人は同県那珂川町の中学生とみられ、24日午前0時ごろに雪遊びをしようと山に登ったが、1人が足の痛みを訴えたため救助を要請したという。

 福岡市博多区の自動車用品店「オートバックス吉塚店」には、午前10時の開店前からタイヤチェーンを買い求める人が訪れ、昼前にほぼ完売状態となった。同店の緒方健一店長(44)は「週末の寒波を見据えて商品を追加発注していたが、売れ行きが予想を超えた」と話した。