[PR]

 曲がっても正確に圧力の分布を測れる薄型センサーを東京大の研究グループが開発した。ゴム手袋の表面に貼れば物に触れたときの感触を数値化でき、医療やスポーツの研究への応用が期待されるという。25日付の英科学誌ネイチャーナノテクノロジー(電子版)に論文が掲載された。

 研究グループは、ゴムに炭素素材のグラフェンなど電気の通りやすい物質を混ぜ、太さ300~700ナノメートル(ナノは10億分の1)の極細の繊維を作製。2枚の薄い金属の間に一様にはさみ、押されたときの電気抵抗の変化から圧力の値を測るセンサーを開発した。3千回以上計測することもできたという。

 厚さは食品用ラップの3割ほどの0・0034ミリ。従来の圧力センサーは0・3ミリ以上あり、曲がった時にセンサー自体のひずみが影響してうまく測れないのが課題だったが、薄型化によって克服した。

 研究グループは、人工心臓につないだ人工血管の外側にセンサーを付け、脈の圧力から内部の流速を測ることにも成功したという。染谷隆夫教授は「人の感覚に頼っていた触診を数値化したり、ボールを握った時の圧力分布を測ったりするなど、医療やスポーツ分野への応用が期待できる」と話す。(山崎啓介)

こんなニュースも