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 米軍普天間飛行場を抱える沖縄県の宜野湾市長選は24日に投開票され、安倍政権が支援した現職の佐喜真淳(さきまあつし)氏(51)が再選を果たし、翁長雄志(おながたけし)知事と「辺野古阻止」を訴えた新顔の志村恵一郎氏(63)は敗れた。夏の参院選の前哨戦とも位置づけられていただけに、開票から一夜明けた25日、両氏を支援したそれぞれの陣営に勝敗の波紋が広がった。

 25日夕、国会内であった自民党役員会。安倍晋三首相は「宜野湾で勇気づけられる勝利を得ることができた」と力を込めた。党幹部からも「参院選の前哨戦で勝てたことは非常に大きかった」(茂木敏充選対委員長)などと、佐喜真氏の勝利を喜ぶ声が相次いだ。

 政権は宜野湾市長選を、夏の参院選の情勢を占う指標に位置づけていた。沖縄では2014年1月の名護市長選以来、知事選や衆院選で連敗を重ね、「与党対オール沖縄」という選挙の構図が定着。そのオール沖縄を組織的に支えている中軸が共産党だ。

 今回、それを突き崩したことは、共産党を含む野党各党が参院選で模索する「野党統一候補」との対峙(たいじ)に向けて、政権・与党に自信を与えたようだ。谷垣禎一幹事長は25日の記者会見で「宜野湾市長選は共産党からみて、オール沖縄のモデルケースになっていた。(今後の選挙に)大きな影響があった」と語った。

 さらに、自民党が意を強くするのは公明党の動きだ。「選挙が続く。これからも結束していきましょう」。茂木氏と公明党の斉藤鉄夫選対委員長は24日夜、佐喜真氏の当確を受けて電話で今後の協力を確認した。公明は昨年末、1兆円規模の軽減税率導入が要望通りに決まった直後に佐喜真氏への県本部推薦を決定。山口那津男代表ら党幹部や東京都議団などが次々と沖縄入りし、支持母体の創価学会はフル回転した。

 自公は今後、参院選に向けた選挙協力の協議を本格化させる。1人区で自民候補を公明が推薦する代わりに、公明は独自候補が当落線上にある選挙区で自民の支援を取り付けたい考えだ。与党内には甘利明経済再生相の金銭授受疑惑による影響を懸念する声も広がる。自民党関係者は「これで負けていたら4月の衆院北海道5区補選をはじめ、今後の選挙は大崩れだった」と胸をなで下ろす。

 一方、野党にとって今回の選挙結果は「オール沖縄」で初黒星となり、衝撃が広がる。共産党の山下芳生書記局長は「総括はしながら、正す点があれば正していきたい」。民主党の枝野幸男幹事長も「我々にとって勝っていたら大きかっただろう」と悔しさをにじませた。(鈴木拓也、南彰)

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