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 この冬一番の寒波の影響で水道管が凍結、破損し、広い範囲で断水となった九州・山口。各地の自治体は26日、給水車などを出したり、自衛隊の派遣を要請したりして対応した。市民らは給水車の前に行列をつくり、凍える朝を過ごした。

 約5万5千世帯が断水した福岡県大牟田市は県を通じて自衛隊に災害派遣を要請し、26日午前7時から自衛隊が市内で給水活動を始めた。

 市立大牟田小学校では午前10時時点で約70人がポリタンクを手に列をつくっていた。中には容器を用意出来ず、段ボール箱や紙袋の中にポリ袋を広げて給水を受ける住民も。10人暮らしという主婦高橋妙子さん(60)は買ったばかりの20リットルのポリタンクを7個もって午前9時ごろに列に並んだ。「飲み水は確保していたが、水洗トイレの水が一番困る。とりあえず、トイレと台所用の水が必要だ」と困惑していた。

 同市では、人工透析を行う病院には給水車2台で給水しているほか、給水場所まで出て来られないお年寄りなどには、民生委員の協力で水を届け、安否確認もするという。

 福岡県教委によると、水道管の凍結や破裂で水道やトイレが使えないなどとして26日、市町立の小中学校225校が休校。大牟田市など12市町では全校が休校となり、田川、三池工業の県立高校2校も休校した。

 対応する自治体からは、悲鳴があがった。約5千世帯が断水した福岡県築上町の担当者は「各地の水道管の破裂は予想以上。見通しが立たない状態」。鹿児島県霧島市では市民から断水や漏水の連絡が相次ぎ、市水道部の担当者は「職員は食事もできず、徹夜で応対している状態」と言う。前田終止市長は「水道が危機的な状況だ」として災害対策本部を設置。全庁挙げて対応を急ぐよう指示した。

 佐賀県唐津市では玄界灘に浮かぶ松島、加唐島の二つの離島でも断水し、ペットボトル入りの水を住民に配った。同市では気温が高くなるにつれて、凍結していた破損箇所から新たな漏水が始まり、市民約12万6千人のうち最大7万人に影響が出るおそれもあるとみて警戒している。

 北九州市上下水道局によると、寒冷地では、水道管を地中深くに埋めたり、保温チューブをまいたりして凍結対策を取っているという。担当者は「九州でも新しい住宅はそうした対策が取られているが、昔の住宅だと、地中の浅い所に保温チューブをまかずに埋めていることもよくある」と指摘。「浴槽を一晩かけて満杯にする程度の水を流し続ければ、凍結を防止できる」と呼びかけている。