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 制服、部活動、トイレ……。男女で分けられがちなことを性的少数者(LGBT)の子どもたちはどう受け止めているのか。「生きづらい」と感じてはいないだろうか。こうした目線で学校現場のあり方を考える取り組みが広がっている。

 性はグラデーション~学校の安心・安全をどうつくる? どう守る?

 大阪市の淀川、阿倍野、都島の3区は1月、こんなタイトルの教職員向けハンドブックをホームページで公開した。「グラデーション」とは、物事や色調の段階的な変化を指す。「性」を男と女の二つと決めつけず、多様な視点で向き合ってほしいとのメッセージが込められている。

 ハンドブックは3区内の小・中・高校に通った人たちの声から始まる。

 「自分のセクシュアリティを自覚し、いわゆる『オカマ』と呼ばれる大人になることに、とても大きな表現できない恐怖を覚え、絶望感に浸っていた」(ゲイの49歳)

 「水着や制服、男女別の授業、『女らしくしろ』と言われることが嫌だった」(体は女性、心は男性の25歳)

 この25歳の人はLGBTについての知識や情報を得る機会が少なかった学校時代を振り返り、「『多様な性』について学ぶ授業があれば、自分の悩みに早く気づくことができ、周りから変ないいがかりを付けられて悩むこともなかったのに…」とつづっている。

 ハンドブックでは「こんな言葉を使ったことはありませんか?」とも教職員に問いかける。

 「あの人ってそっち系なんじゃないの」「女か男か分からないよね」「どっちもいけるらしいよ」……。言葉の使い方によっては子どもたちが傷つき、誰にも相談できなくなる可能性を指摘。そのうえで、子どもが抱える困難や課題について小学、中学、高校別にアプローチし、「対応のヒント」を提案している。

 たとえば、水着が嫌で水泳の授業を欠席する子がいる場合には「全員にラッシュガード(上半身全体を覆う水着)を許可するなど、生徒がカミングアウトしなくても居心地よく過ごせる工夫を」。性教育の授業では「自分について話したくない子もいることを尊重しましょう」……。「明日から学校で実践できることベスト10」もまとめている。

 監修した大阪府立大の東優子教…

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