トヨタ自動車が軽自動車大手のスズキとの提携を検討していることがわかった。スズキが得意なインド市場の開拓や、環境・安全技術など幅広い分野で協業を模索している。低価格車の生産技術に定評があるスズキと組んで、新興国での拡販を目指す。

 トヨタは2015年まで4年連続でグループの世界販売台数で首位に立つが、成長市場のインドでの14年のシェアは4%にとどまる。4割のシェアを握るスズキと組めば、インドでの拡販が見込める。

 一方のスズキは10年、当時経営不振に陥っていた米ゼネラル・モーターズに代わり、独フォルクスワーゲン(VW)と資本提携したが、15年に解消。世界の大手メーカーに規模で劣る中、環境技術や自動運転など巨額の費用がかかる先進技術をどう開発するかが課題となっている。

 スズキの鈴木俊宏社長は21日の記者会見で「独自でやった上で単独でできないなら、連携も必要だ」と話していた。

 トヨタはスズキとの資本提携も視野に入れている。ただ、トヨタ傘下のダイハツ工業とスズキをあわせると国内の軽自動車市場のシェアの6割にのぼる。関係者によると、独占禁止法に触れる恐れもあるため、提携の是非を慎重に検討しているという。

 トヨタは、子会社の軽自動車大手、ダイハツ工業の完全子会社化も検討する。出資比率を今の51・5%から100%に引き上げる方向だ。軽自動車メーカー2社との関係を深めて、低価格車が鍵を握る新興国でのシェア拡大を狙う。