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 ベルギーのデザイナー、オリビエ・ドビ氏は27日、白紙撤回された2020年東京五輪の旧エンブレムについて、国際オリンピック委員会(IOC)に使用差し止めを求めた訴訟を取り下げる意向を明らかにした。次回の弁論期日に設定されている2月2日までに取り下げの手続きを行う方針。

 ドビ氏によると、IOC側は同氏が今後メディアでこの問題に関し発言しないことなどを条件に、訴訟費用を負担する和解案を提示した。同氏は考えを自由に表現するとして拒否したが、「勝訴したとしても訴訟費用はおそらくカバーできず、敗訴すれば巨額のコストが降りかかる恐れがある」と現実的判断から取り下げを決めた経緯を説明。「新たな仕事に時間とエネルギーを注いだ方が得策だ」と話した。

 ドビ氏はベルギーのリエージュ劇場のロゴを制作。佐野研二郎氏がデザインした東京五輪の旧エンブレムは劇場ロゴとの酷似が指摘され、昨年8月にドビ氏と劇場がリエージュの裁判所に盗作だとして提訴した。劇場はその後、訴えを取り下げていた。

 20年東京五輪・パラリンピック組織委員会は白紙撤回後、新たな大会エンブレムを公募。既に最終候補を4作品に絞り込み、今春に採用作品を決める。(時事)