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 「ネッタイシマカとの戦争を開始しなくてはならない」――。蚊が媒介する感染症「ジカ熱」の急速な拡大を受け、ブラジルのルセフ大統領は27日、自身のツイッターでそう宣言した。ジカウイルスの感染は、先天的に頭部が小さい「小頭症」の子どもが生まれる原因になるとみられており、ルセフ氏は「ジカ撲滅は私たち全員の責任だ」と国民に呼びかけた。

 ブラジル政府が27日に更新した統計によると、国内では昨年10月以降だけで少なくとも270人の新生児が小頭症と確認され、さらに3448人が小頭症の疑いがあるとして検査を受けている。ルセフ氏は「ジカウイルスに対するワクチンがない現状では、蚊の発生源を根絶やしにするしかない」と協力を求めた。

 ルセフ氏はこの日、エクアドルで開かれた中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)首脳会談に出席。各国が協力して予防対策や研究に当たるよう訴えた。

 ブラジルを中心に拡大を続けるジカ熱について、世界保健機関(WHO)は、今後、カナダとチリを除く米大陸全体に広がると警告。コロンビアやエルサルバドルは女性に妊娠を控えるよう呼びかけているほか、感染国に渡航する妊娠中の女性に対し、旅行日程や目的地の変更サービスを始める航空会社も出始めている。(サンパウロ=田村剛)