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 米太平洋軍のハリス司令官は27日、ワシントンで講演し、中国が領有権を主張する尖閣諸島について「尖閣諸島が中国から攻撃されれば、米軍は同諸島を防衛する」と明言した。米国は尖閣諸島が日米安全保障条約の適用対象になるとの立場をとってきたが、「中国の攻撃」に言及し、米軍による尖閣諸島の防衛に踏み込んだ発言は異例だ。

 ハリス司令官は講演で、東シナ海で中国が2013年に防空識別圏(ADIZ)を設定したことが地域の緊張を高めたと批判。米国は領土問題に特定の立場をとらないと強調しながらも「もし尖閣諸島が中国から攻撃されれば、米軍は疑いもなく尖閣諸島を防衛する」と述べた。

 尖閣諸島の日本防衛義務については、オバマ大統領が14年4月に来日した際、「日本の施政権下にある領土、尖閣諸島も含めて(米国の日本防衛義務を定めた)日米安保条約第5条の適用対象になる」と発言し、その後の日米共同文書にも明記されたが、ハリス司令官は「中国からの防衛」を明確にした。

 また、「(拡大する)中国の軍事力がどう使われるのかが米太平洋軍司令官としての懸念で、その意図が不可解だ」と指摘。南シナ海・南沙諸島で進める埋め立てに関しても「米軍は南シナ海での航行の自由作戦を継続する」と述べ、中国の領有権を認めない姿勢を示すため、今後も埋め立てた岩礁から12カイリ(約22キロ)内に米軍機や艦船を積極的に派遣する考えを示した。(ワシントン=佐藤武嗣)

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