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 全国の特殊詐欺の被害額が減少するなか、大阪府内の昨年の被害額は約41億4千万円(前年比約5億8400万円増)、被害件数も1170件(同379件増)で、いずれも過去最悪を更新した。

 府警によると、「名義貸し解決金」の名目でだまし取る手口が前年の19件から7倍の133件に急増し、全体を押し上げた。「株を購入したいので名義を貸してほしい」などと持ちかけ、その後「名義貸しは犯罪だ」と脅し、解決費用と称して金を送らせる。被害額も約3億4千万円から約18億7100万円に増え、全体の45%を占めた。

 府警幹部は「『大阪のおばちゃんはだまされない』というイメージの影響で、危機意識が広がっていない側面があるのではないか」と話す。

■「民間の力」水際阻止、1万件超

 金融機関などが被害を阻止した特殊詐欺事件は昨年1万2336件あり、被害を免れた額は約266億4千万円に上った。警察庁のまとめでわかった。昨年は特殊詐欺の被害総額が6年ぶりに減少に転じたが、警察庁の担当者は「民間の力が大きい。協力なしに被害の未然防止は難しい」と話す。

 警察は、被害者が犯人側からの指示でお金を引き出したり送金したりする金融機関を中心に、高齢者への声かけや警察への積極通報を繰り返し要請してきた。被害を防げた件数は増え続け、一昨年初めて1万件を超え、昨年もさらに約1600件増えた。