自動車部品大手タカタの高田重久会長兼社長(49)が、辞任する意向を周囲に伝えたことがわかった。タカタ製エアバッグを積んだ乗用車の事故が世界で相次ぎ、米国を中心に10人の死者が出て、部品のリコール(回収・無償修理)が広がっている問題で責任をとるとみられる。

 リコールは世界で5千万個を超え、数千億円にのぼるとされる費用を自動車メーカー側が肩代わりしている。自動車メーカー側から費用を請求されれば、債務超過に陥るのは確実な情勢だ。このため、タカタは自動車メーカーに対し、費用請求の一部減免などの経営支援を求める必要がある。

 経営支援には、自動車メーカーの株主らの反発も予想される。高田氏の経営責任の明確化が事実上の支援の条件になっており、辞意を受けて自動車メーカー側も支援する見通しだ。

 高田氏はタカタ創業家の3代目で、2007年に社長に就任。13年から会長になり、14年12月に再び社長を兼任した。08年に最初のリコールが出たあと、昨年6月に初めて記者会見を開くまで公の場で謝罪せず、一連の問題の対応には自動車メーカー側も不信感を募らせていた。一方、昨年11月には、米当局と問題のエアバッグ部品の段階的な使用中止で合意するなど、事態の収拾に努めていた。