【動画】選抜高校野球大会への出場決定が告げられ、喜ぶ釜石高校の野球部員ら=林敏行撮影
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 第88回選抜高校野球大会に、釜石高校が21世紀枠で選ばれた。5年前の東日本大震災後、岩手県内で被害が大きかった沿岸部の被災地から春夏通じて初めての甲子園出場になる。校舎前に集まった野球部員らは互野恭治校長から選考結果を告げられ、「よっしゃー」と雄たけびを上げた。

 市内では約1千人が津波の犠牲になった。海から離れた学校の体育館は約5カ月間にわたって避難所となり、延べ約1万4千人が避難した。周辺には多くの仮設住宅が残る。24人の部員のうち7人は今も仮設住宅から学校に通う。

 隣町の大槌町出身のエース岩間大投手(2年)は、町役場に勤めていた母成子(せいこ)さんが行方不明のままだ。観客席から恥ずかしくなるぐらいの大声で応援してくれる母だった。試合中に味方の失策にふて腐れた態度をとると「お前だけで試合をしているんじゃないぞ」としかられた。「今の自分があるのは一番応援してくれた母のおかげ。甲子園で躍動した姿を見せる」

 父とともに釜石市郊外の祖父母宅で暮らす。2019年ラグビー・ワールドカップ開催、橋野鉄鉱山の世界遺産登録に続く吉報に地元は沸く。岩間投手は誓う。「ただ出場するだけでなく、自分たちの全力プレーで被災地に勇気を与えたい」(大賀有紀子)

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