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 中国の習近平(シーチンピン)総書記(国家主席)を、中国共産党の「核心」とする発言が地方指導者から相次ぎ、注目されている。共産党は歴代最高指導者を「核心」と呼んできたが、前総書記の胡錦濤氏は集団指導体制を唱え、この呼び方を取りやめた。習体制もこれを踏襲したが、権力集中が進む中、位置づけに微妙な変化が生じている可能性がある。

 最初に「核心」と言及したとされるのは、天津市の黄興国代理書記。今月8日の会議で「習総書記という核心を守らねばならない」と忠誠を訴えた。黄氏は習氏との関係が近いとされる。

 これに続き、11日から15日にかけ、安徽、湖北、四川の各省指導者らがそれぞれ同様の表現の演説を発表。18日には党機関紙の人民日報が党の「指導核心」に言及する文章を1面トップで掲載した。

 いずれも、過去の最高指導者に使われた「江沢民総書記を核心とした党中央」といった表現とは違っているものの、習氏を党の「核心」とすることを強く示唆する。27日には習氏の官房長官役である栗戦書・党中央弁公庁主任が「核心意識を強めるべきだ」との表現で習氏への忠誠を訴え、一気に関心が高まった。

 党関係者は「習氏への権力集中を示す動きだ。直接的な表現ではないが、反応を見ながら、徐々に浸透させていくのでは」と話す。(北京=古谷浩一)

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