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 中国で出土後、ばらばらになってアメリカやフランス、ドイツの各美術館に散逸したシルクロードの交易の民、ソグド人の石製寝台(6世紀後半)が、コンピューター上の3次元モデルとしてよみがえった。関西大アジア文化研究センター(大阪府吹田市)が復元した。出土した国から流出、分散した文化財の本来の姿をデジタル復元する試みとして注目されそうだ。

 復元されたのは、中央アジアでシルクロードの交易商人として活躍し、東西の文化交流の担い手となったソグド人の墓で見つかった、遺体を安置した寝台。北斉時代(550~577)のもので、寝台の周りに屛風(びょうぶ)に見立てた石板が立てられ、屛風にはソグド人の生活や酒宴、乗馬などを描いた浮き彫りが施されていた。被葬者は北斉王朝から官職を与えられた移住ソグド人集団のリーダーとみられる。

 寝台は20世紀初め、河南省の安陽付近で鉄道工事の際に出土。中国人古美術商の仲介で海外に流出した。石板はフランス・パリのギメ美術館と米国・ボストン美術館、正面の門を模した前立てはドイツ・ケルンの東アジア美術館、台座の彫刻部分は米国・ワシントンDCのフリーア・ギャラリーが所蔵しており、再び組み立てるのは難しい。