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 29日午後5時20分ごろ、長野県松本市入山辺の県道が倒木で通行止めになり、旅館「扉温泉・明神館」と日帰り温泉施設「桧(ひのき)の湯」の利用客と従業員ら計120人が孤立した状態になった。別の林道なども倒木で通れなくなり、約10キロ離れた美ケ原高原王ケ頭ホテルの利用客ら約110人や、入山辺三城町会の12戸、松本市に隣接する山形村の宿泊施設などでも計26人が孤立状態になっている。

 市危機管理部によるといずれの施設、住戸も停電しており、102人がいる明神館では、暖房が止まり、まきストーブ1台で暖を取っている。固定電話も不通となっている。両施設とも、けが人や体調不良を訴える人はいないという。

 市は29日午後10時50分に災害対策本部を設置。30日早朝から倒木の撤去作業を進めている。

 長野地方気象台によると、29日午後5時の松本市の気温は1・3度。当時はみぞれが降っていた可能性があるという。

 明神館は1931(昭和6)年創業の老舗の高級旅館。ホームページなどによると、渓流と森に囲まれた秘湯で、和と洋の趣を調和させ、首都圏などからの客も多い。世界の一流ホテルやレストランが加盟する「ルレ・エ・シャトー」(本部・フランス)のメンバーにもなっている。