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 1月末にロシアで開かれたレスリングのヤリギン国際で、公式戦13年ぶりの敗戦を喫した伊調馨(ALSOK)が1日午前、成田空港に帰国した。報道陣の取材に対して、「この壁を乗り越えると自分のレスリングがもっともっと強くなると思う。この壁をどうにかして乗り越えたい」と、さっぱりした表情で話した。

 女子58キロ級決勝で、無名のオホン・プレブドルジ(モンゴル)にテクニカルフォール負けした。今まで合宿などでの練習機会もなかったという。「相手が強かったと言うより自分が弱かった。自分のことをよく研究していた。彼女のおかげでいい勉強ができた」

 試合は第1ピリオドに5点のリードを許し、後半も悪い流れを修正できなかった。受けてさばく従来のスタイルから、先手を取る新たな型を模索している最中。「こだわりが強すぎたというか……。自分の中でもあんな自分は初めてだった。負けてもいいから(ポイントを)取りにいったというか。気持ちを貫いた自分を褒めてあげるのはおかしいけど、ここまでこだわってやってきたんだなと思うと、ここであきらめるわけにいかないな、と」

 五輪3連覇中。2003年以来積み上げてきた連勝(07年の不戦敗を除く)が189で途切れても、「あんまり(悔しさは)感じない。勝つよりも、自分のレスリングをした時が一番うれしいので」。ただ、今回手にした銀メダルについては「見るたびに悔しいという気持ちがよみがえってくると思うので大事にしたい」と話した。(野村周平)