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 アフリカのゾウが激減している。モザンビークでは過去5年で約5割減少。タンザニアでも約6割減った。象牙を目的とした密猟が原因だが、犯行が組織的に行われていることに加え、取り締まる側の汚職の存在も指摘され、密猟根絶は難しい。

 モザンビーク北部のキリンバス国立公園。レンジャーに案内されてサバンナを1時間ほど歩いていると、岩山の向こう側でヘリコプターの飛行音がした。

 「まただ」。レンジャーが顔をしかめる。上空からゾウの居場所を特定し、無線で地上の密猟者に連絡しているという。レンジャーは「今日もまたどこかでゾウが殺される」。

 公園内のキャンプサイトに到着すると、密猟で殺されたゾウのアゴの骨がずらりと並んでいた。ゾウの保護活動に取り組むクース・ランズバーグさん(69)は「公園の中心部では3年間で114頭が殺された。もう十数頭しか残っていない」と憤った。

 ランズバーグさんによると、周辺でゾウの密猟がひどくなったのは2012年以降。南アフリカのテレビ局が「モザンビーク北部はゾウの楽園だ」と放送した直後から、密猟者が押し寄せてくるようになった。

 密猟は組織的に行われるという。まず上空からゾウの居場所を特定。その後、密猟者がバイクで現場に急行し、銃で群れを皆殺しにする。象牙は四輪駆動車でタンザニアに運ばれているとみられている。

 国際NGO「野生生物保護協会」(WCS)の報告によると、モザンビーク国内のゾウは、5年間で約2万頭から約1万300頭に約5割減少。被害の95%が同国北部に集中しており、キリンバス国立公園全体では08年には約2千頭いたものが、14年には約790頭に減った。

 記者が取材で入った公園内にはフェンスなどは見られず、入り口に係員もいない。レンジャーは「警察や国境警備隊は密猟者から賄賂をもらい、密猟や象牙の密輸を黙認している。なかには自分の銃を貸し出して、裏金を受け取っている者もいる」と話す。

 自然保護団体「トラフィック」によると、隣国タンザニアでも、過去5年間で約10万9千頭から約4万3千頭へと約6割も減少。米ワシントン大などの研究チームは違法象牙などのDNAを分析し、モザンビークとタンザニアにまたがるエリアが密猟の一大多発地帯となっている可能性を指摘している。

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