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 東芝は2日、半導体をつくる四日市工場(三重県四日市市)の新棟建設に向けて、隣接する民有地約15万平方メートルを取得すると発表した。スマートフォンなどに使われる最新型のフラッシュメモリーを増産する。土地の取得費は約30億円で、建設時期や生産能力などは2016年度中に決める方針だ。

 四日市工場では、電源を落としてもデータが消えないNAND型メモリーをつくっている。東芝の主力事業だ。今回の最新型は記憶素子を積み重ねた立体的な構造をしており、生産には新たな設備が必要となる。いまの工場は手狭なため、新棟を建設することにした。すでに地権者との交渉に入っているという。

 新棟は、半導体大手の米サンディスクとの共同運営を検討し、早ければ17年に稼働するとみられる。設備投資額は未定だが、5千億円を超える可能性がある。

 大容量のデータが保存できる最新型のメモリーは、記憶容量あたりの製造コストを低く抑えられる。今後、企業のデータセンター向けやパソコンのハードディスクの代わりとして、世界的に需要が伸びると見込んでいる。

 東芝は、昨年発覚した不正会計問題を受けた業績悪化で、テレビやパソコン事業を大幅に縮小するなど大規模なリストラを進めている。一方で稼ぎ頭の半導体事業には、年2千億円規模の設備投資を続けて競争力を維持する考えで、韓国サムスン電子などのライバルに対抗する。