重工大手IHIは2日、2016年3月期の純損益見通しが300億円の赤字に転落すると発表した。下方修正は今期3度目で、純損益が赤字なら09年3月期以来、7年ぶりになる。

 昨年11月時点では180億円の黒字を見込んでいた。赤字転落の主な理由は、海外の工事で納期の遅れが発生し、今後請求されるとみられる費用約472億円を特別損失として計上したことだ。インドネシアの子会社工場でつくったボイラーでは溶接の材料に誤りがあることがわかり、昨年12月までに計4件で同様のミスが判明したという。補修工事をするため、納期が遅れるという。トルコに建設中の橋も、昨年3月起きた足場の落下事故の影響で、2月の納期に間に合わないことがわかったという。

 IHIは今期、掘削船など海洋構造物で建造が難航しており、これまで業績を2度下方修正した。異例の3度目の下方修正について斎藤保社長は記者会見で「ものづくり力の低下があった点は否めない」と陳謝した。