【動画】大原漁港特産のタコのゆであげ作業=稲田博一撮影
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 白い湯気が舞い上がった。直径1メートルほどの大きな釜の中で、次々とマダコがゆであがっていく。3キロ前後の大ダコが多い。太平洋に面した大原漁港近くの志村水産作業場。1月14日、志村昌彦さん(51)ら3人で、1・11トンを12時間かけてゆであげた。

 その日に水揚げされ、競りで落札したばかり。グニュグニュと動く1匹ずつを手で裏返して内臓を取ったあと、食塩とともに機械でもんで洗う。そしてゆでる。すぐに水と氷で冷やす。ゆで方には魚屋ごとに秘伝がある。もむ時間、ゆで汁の成分、温度と時間がかぎになる。「煮立たせてはだめ」とだけ教えてくれた。

 房総半島を東西に走る第三セクターのいすみ鉄道と、海沿いを走るJR外房線との接続駅である大原駅は、漁業とお祭りの町・千葉県いすみ市にある。駅に近い大原漁港の特産はアワビとイセエビ、タコ。12月から3月はタコの季節。茨城県の沖から海底を歩いてくるから、軟らかくてうまみがあると漁師はいう。地元の夷隅(いすみ)東部漁協の水揚げは、昨シーズンは約8トンだったが今シーズンは1月末までに約114トンと好調だ。

 志村水産などの水産業者はこの…

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