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■キャンプの素顔

 ロッテの石垣島キャンプは「平沢一色」と言っていい。取材陣もファンも、お目当てはドラフト1位新人の平沢大河内野手(18)だ。「新しい物好き」は世の常。それでなくとも話題の多い球団ではない。昨年の今頃は、京大から初めてプロ入りした田中英祐投手(23)が騒がれていた。

 平沢が注目を集める様子を、ライバルの鈴木大地内野手(26)は好意的に見ている。同じ遊撃手で、高卒新人の挑戦を受ける立場だ。キャンプ前日に3年連続の主将を任された男は、どっしりとしたものだ。初めて並んで守備練習をした後は、「絵的には良かったでしょ」と笑っていた。

 東洋大で主将を務め、プロでも3年目からその座に就いた。このキャンプ中、単調な練習でも声が出る鈴木の周りは活気づいて見える。主将の心得はシンプルだ。「打って引っ張る実力はない。元気を出す。そこはずっと同じです」。東洋大の高橋昭雄監督の教えだという。高橋監督からはアマチュアで指導者になる道を勧められたというが、立ち振る舞いを見ればなるほどと思わされる。1日の練習中、緊張気味の平沢はノック中に靴が脱げた。すかさず「テレビ用か?」と突っ込み、笑いに変えた。

 堅守で小技もうまく、使い勝手のいい選手には違いない。一方で、打撃が落ち込むと立て直すのに時間がかかるタイプだ。昨季は打率2割6分3厘に終わった。伊東監督は「危機感を持ってやるのが成長につながる。大地にはもう一皮むけてほしい」。鈴木もそれは分かっている。「僕もこのままではいけない。いい競争でチーム力を上げて、やっぱりソフトバンクを倒さないと」。平沢加入は主将の進化も促している。(伊藤雅哉)

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