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 ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は、2日付の香港のインターネット英字紙「アジア・タイムズ」のインタビューで、中国が台頭する中での平和への課題について問われ、「恐怖はよき助言者ではない」と述べ、恐れずに中国とほかの国々が対話を進めることが平和につながると語った。

 法王は「自己防衛のために攻撃的な意思疎通になれば、戦争になる。真の平和の均衡は、対話によって実現する」と述べ、西洋と中国を含む東洋が常に対話を通じて解決策を見いだすよう促した。また、戦後処理の基本方針を決めた第2次大戦末期のヤルタ会談が冷戦につながったことを引き合いに、「対話は、ケーキの半分をあなたに、あと半分を私に、といった妥協ではない。ケーキはそのままにして、ともに歩むことだ」と述べ、意見の違いを認めつつも、人間性、文化などの共通の価値を認め合うべきだとした。

 法王はバチカン(ローマ法王庁)と国交がない中国との関係改善を進めており、訪中にも意欲を示している。中国でキリスト教を布教した宣教師マテオ・リッチに触れ、「中国は偉大な国だ。リッチの経験は中国との対話が必要だと教えている」と述べた。(ローマ=山尾有紀恵)