今年のユネスコ(国連教育科学文化機関)世界文化遺産への登録を目指してきた「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」(長崎、熊本両県)について、政府は推薦を取り下げる方針を固めた。来週の閣議で決定する見通し。政府関係者が4日、明らかにした。

 1月18日にユネスコの諮問機関、国際記念物遺跡会議(イコモス)からユネスコ日本代表部に届いた中間報告で、推薦書の練り直しを提案され、今年の登録は難しいと判断した。長崎県も1月下旬、国に取り下げの意向を伝えていた。

 一方で、イコモスは専門家による助言も提案しており、政府は見直し後、再申請したい考えだ。ただ、来年の登録に向けては「『神宿る島』宗像(むなかた)・沖ノ島と関連遺産群」(福岡県)を推薦済みで、早くても2018年の登録をめざすことになる。

 「長崎の教会群」は、16世紀以来の日本でのキリスト教の受容過程を示す遺産群として、長崎市の「大浦天主堂と関連施設」など14資産で構成する。推薦書では、受容の過程を①西洋から伝わり広がった16世紀②鎖国と禁教下で継承した17世紀から19世紀前半③再び発展した19世紀後半以降の3段階で示し、日本文化の影響を受けた独自の信仰の形などについて説明していた。

 政府は昨年1月、閣議了解を経て推薦書をユネスコに提出。今年5月ごろ、イコモスが登録すべきかどうかを勧告し、7月にイスタンブールで開かれる世界遺産委員会で登録の可否が決まる予定だった。

 イコモスの専門家による現地調査は昨年9~10月にあった。翌11月のイコモスによる討議の場で、同席した文化庁の担当者らが推薦書の内容についてやりとりした際、厳しい指摘があった。中間報告は、「教会群」の顕著で普遍的な価値は潜在的にあると認めた上で、個々の構成資産が、全体の価値にどう貢献しているか、評価基準を満たしているかどうかの証明が不十分と指摘。長い禁教の歴史の中で信仰を守ってきたことが日本の特色で、そこに焦点を絞る形で推薦書を改めるよう提案した。

 日本がイコモス勧告の前に世界…

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