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 川崎市の多摩川河川敷で昨年2月、中学1年の上村(うえむら)遼太さん(当時13)が殺害された事件で、殺人と傷害の罪に問われた無職少年(19)の裁判員裁判が4日、横浜地裁で結審した。検察側は「犯行態様はただただむごい」として懲役10年以上15年以下の不定期刑を求刑。弁護側は「反省しており、矯正は十分可能だ」として懲役5年以上10年以下が相当と訴えた。判決は10日午後3時半に言い渡される。

 論告で検察側は、被告に殴られたことを上村さんが知人らに話し、その知人らが被告宅に押しかけてきたことに被告が腹を立てた経緯を指摘。仲間の少年2人=傷害致死罪で起訴=と一緒に暴行したが、被告だけが上村さんへの強い怒りを持っていたことなどから、「主犯格として最も重い責任を負う」と述べた。

 真冬の川で上村さんを泳がせたうえ全裸で放置したことから、「上村さんには何の落ち度もない。被告には上村さんへのあわれみの気持ちや人間的な感情が感じられない」とも述べた。

 一方の弁護側は最終弁論で、「家庭でも友人関係でも身近に暴力が存在し、被告は暴力以外の解決手段を知る機会に恵まれなかった」と主張。「上村さんの知人に報復されるという恐怖や、仲間にカッターを渡されるという予期しない偶然があり、引くに引けなかった」と述べた。(村上友里)

■涙の母「息子を返して」

 「遼太を返してほしい」

 被害者参加制度でこの裁判を見てきた上村さんの母親が4日、涙を流しながら意見を述べた。