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 安倍晋三首相が憲法改正に向けた発言を際立たせている。4日の衆院予算委員会で、首相は「参院選でも訴えていきたい。3分の2の多数を形成しなければ憲法改正には至らない」と語り、夏の参院選では改憲を掲げ、発議に必要な3分の2の議席確保を目指す考えを鮮明にした。具体的な条文として、戦力不保持を定めた憲法9条2項も対象として取り上げている。

 民主党の大串博志氏は4日の質問で、「参院選では憲法9条の改正も争点として訴えていくのか」と追及した。これに対し、首相は就任後の国政選挙を振り返りながら「自民党の憲法改正草案がある。すでに衆院2回、参院1回、このことも掲げながら選挙を戦い、大勝を得た」と強調。さらに「(草案では)9条についても示している。2項は変えていくと示している」と訴えた。

 首相は1月10日に放送されたNHK番組で、今夏の参院選について「自公だけではなく、改憲を考えている責任感の強い人たちと3分の2を構成していきたい」と述べた。この日の予算委では、おおさか維新の会の下地幹郎氏が「私たちも憲法改正を国民に訴え、3分の2の勢力になりたい」と訴えると、首相は「敬意を表したい。3分の2の多数が形成されれば、国民投票に付される」と応じた。

 首相は3日の衆院予算委でも、憲法学者の多くが自衛隊の存在自体を違憲と指摘していると訴えながら、将来の9条2項の改正に触れた。4日の答弁でも、戦後の現行憲法の制定過程を取り上げて、「『指一本触れてはならない』と考えることで思考停止になってはならない。『天から降ってきたから、もう変えられない』ということではならない」と語り、改めて憲法改正に強い意欲を示した。